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運動神経細胞の変性に関わる新たな遺伝子の発見~運動神経疾患の原因究明につながる可能性 : 脳科学研究科の山中智行准教授及び貫名信行教授らの研究成果が英国科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。

'16年9月30日 更新
 運動神経疾患とは、脊髄や脳幹などにある、骨格筋の収縮を調節する運動神経細胞が変性・脱落する病気であり、運動機能の障害を引き起こします。代表的なものとして、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)等が知られていますが、なぜ運動神経細胞が選択的に障害されるのかを含め、その発症メカニズムはよくわかっておらず、また根本的治療法も存在していません。
 脳科学研究科の山中智行准教授及び貫名信行教授らは、球脊髄性筋萎縮症で活性が低下する転写因子「NF-Y」に着目し、マウス脊髄の運動神経細胞でその活性を阻害し、影響を観察しました。その結果、運動機能に異常が観察されるとともに、運動神経細胞が脱落することを見出しました。詳細な解析の結果、「Grp78」という遺伝子の発現が運動神経細胞で抑制されていることが明らかになりました。このGrp78は小胞体という細胞内構造体の恒常性維持に必須の遺伝子で、その消失は不可逆的な細胞死を引き起こすと考えられます。興味深いことに、Grp78の発現抑制は他の脳神経細胞では観察されず、運動神経細胞に特異的な変性メカニズムであると示唆されました。
 本研究により、小胞体関連遺伝子Grp78の選択的な発現抑制が、運動神経細胞の変性に関わることが初めて明らかとなりました。小胞体の機能異常は、上記の球脊髄性筋萎縮症を含め、筋萎縮性側索硬化症などの運動神経疾患でも報告されており、本研究成果は運動神経疾患の発症原因の解明や治療法探索に役立つと期待されます。本研究成果は、2016年9月30日(英国時間午前10時)に英国科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。
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お問い合わせ先
大学院脳科学研究科 認知記憶加齢部門
准教授 山中智行 (やまなか ともゆき) E-mail:toyamana@mail.doshisha.ac.jp
教 授 貫名信行 (ぬきな のぶゆき)  E-mail:nnukina@mail.doshisha.ac.jp
TEL:0774-65-7211
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