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脳科学研究科神経計算部門の松井鉄平教授らの論文がNature Communications に掲載されました。

2024年12月6日 更新


松井鉄平教授らの研究グループは、小型霊長類マーモセットの大脳皮質において低次視覚野と高次視覚野で自発活動(脳自身が生み出す活動)と視覚応答の空間的パターンを比較し、低次視覚野では自発活動と視覚応答のパターンが似ているが、高次視覚野に向かってパターンが異なってくる(直交化する)ことを発見しました。この結果から大脳皮質の階層的ネットワークが、自発活動と視覚情報を分離する新しいメカニズムが示唆されます。 
このメカニズムを応用し、ノイズ(自発活動)に強い生物の脳の優れた特徴を取り入れることにより、ノイズに強い人工知能を開発する手がかりになることが期待されます。
この
研究はアメリカの学術論文誌Nature Communicationsで12月4日に発表されました。

本研究は東京大学大学院医学系研究科の大木研一教授、橋本昂之助教、村上知成助教、関西医科大学医学部の上村允人助教との共同研究として行われました。

論文情報
論文タイトル:Orthogonalization of spontaneous and stimulus-driven activity by hierarchical neocortical areal network in primates
著者:Teppei Matsui†*, Takayuki Hashimoto†*, Tomonari Murakami†, Masato Uemura†, Kohei Kikuta, Toshiki Kato, Kenichi Ohki* (*:責任著者、†:共同筆頭著者)
https://doi.org/10.1038/s41467-024-54322-x