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脳科学研究科元学生 山田基樹さん(神経回路情報伝達機構部門) の論文が Cognitive Neurodynamics に掲載されました。

'21年9月9日 更新
脳科学研究科元学生 山田基樹さん(神経回路情報伝達機構部門)の論文が Cognitive Neurodynamics に掲載されました。

【研究内容】
他個体の行動を観察することで自らの行動を変える観察学習は、社会集団の中で適応的に行動するうえで極めて重要である。観察学習についてのサルやヒトを扱った行動実験はこれまでに多く報告されているが、その神経メカニズムについてはほとんど解明されていない。そこで本研究は、すでに開発したげっ歯類用の観察学習課題(Yamada & Sakurai, 2018)を活用し、そこに神経活動を攪乱する局所的電気刺激を導入することで、ラットの観察学習における内側前頭前野の役割を調べた。この観察学習課題では、観察対象となるラット(モデルラット)がBarnes迷路内(図左上)で逃避行動を示す間、それを観察することが可能であったラット(オブザーバーラット)は、その後モデルラットよりも有意に短い潜時で逃避行動を示すことがわかっている(Yamada & Sakurai, 2018)。しかし本研究では、観察可能な時間帯に内側前頭前野に電気刺激を受けたオブザーバーラットは、そのような逃避潜時の短縮を示さず(図a)、すなわち観察学習ができなかった。一方、同様の電気刺激を背側海馬に受けたオブザーバーラットと電極が内側前頭前野に入っているだけのオブザーバーラットは、共にモデルラットよりも有意に短い逃避潜時を示し(図bc)、観察学習ができた。また、内側前頭前野に電気刺激を受けたモデルラットは、他のモデルラットと同様に逃避潜時の短縮を示さなかった。これらの結果から、ラットの観察学習に内側前頭前野が選択的に関わっていることが示唆された。本研究から、観察学習のより詳細な神経メカニズムの解明が可能となった。


掲載されたサイトのURLは下記のとおりです。
https://link.springer.com/article/10.1007/s11571-021-09715-9
論文の図
脳科学研究科元学生 山田基樹さん(神経回路情報伝達機構部門)の論文が Cognitive Neurodynamics に掲載されました。

【研究内容】
他個体の行動を観察することで自らの行動を変える観察学習は、社会集団の中で適応的に行動するうえで極めて重要である。観察学習についてのサルやヒトを扱った行動実験はこれまでに多く報告されているが、その神経メカニズムについてはほとんど解明されていない。そこで本研究は、すでに開発したげっ歯類用の観察学習課題(Yamada & Sakurai, 2018)を活用し、そこに神経活動を攪乱する局所的電気刺激を導入することで、ラットの観察学習における内側前頭前野の役割を調べた。この観察学習課題では、観察対象となるラット(モデルラット)がBarnes迷路内(図左上)で逃避行動を示す間、それを観察することが可能であったラット(オブザーバーラット)は、その後モデルラットよりも有意に短い潜時で逃避行動を示すことがわかっている(Yamada & Sakurai, 2018)。しかし本研究では、観察可能な時間帯に内側前頭前野に電気刺激を受けたオブザーバーラットは、そのような逃避潜時の短縮を示さず(図a)、すなわち観察学習ができなかった。一方、同様の電気刺激を背側海馬に受けたオブザーバーラットと電極が内側前頭前野に入っているだけのオブザーバーラットは、共にモデルラットよりも有意に短い逃避潜時を示し(図bc)、観察学習ができた。また、内側前頭前野に電気刺激を受けたモデルラットは、他のモデルラットと同様に逃避潜時の短縮を示さなかった。これらの結果から、ラットの観察学習に内側前頭前野が選択的に関わっていることが示唆された。本研究から、観察学習のより詳細な神経メカニズムの解明が可能となった。


掲載されたサイトのURLは下記のとおりです。
https://link.springer.com/article/10.1007/s11571-021-09715-9
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