'22年3月11日 更新
活動性拒食症は、食事制限と運動によって生じる摂食障害モデルである。このモデルのラットは運動しているのにもかかわらず、食事制限のみ行ったラットと比べて、早く満腹になることが知られているが(Aoyama 2012)、その脳内メカニズムは不明であった。一方、内臓からの満腹情報は、主に2つの経路で脳内に到達することがわかっている。1つは①内臓からの分泌物や刺激が迷走神経に受信されて孤束核に届き、各脳部位を経て視床下部に届く経路であり、もう1つは②血中から視床下部に分泌物や栄養素が直接届く経路である。
そこで本研究では、以前に行った実験手続き (Ishihara and Aoyama 2018) に基づき、活動性拒食症ラットの孤束核にナロキソン(オピオイド拮抗薬)を直接投与することで、オピオイドの摂食調整が経路①に関わっているかどうかを調べた。その結果、活動性拒食症ラットの摂食量は、増加しなかった。よって、活動性拒食症ラットのオピオイドによる摂食調整は、少なくとも経路①の孤束核には関わっていないことが分かった。今後は、オピオイドの摂食調整が、同じ経路①に関わっているのであれば、その先のPBN、また経路②の視床下部に関わっているかどうかを検証する必要がある。
活動性拒食症は、その発生条件から、特にアスリートにおける摂食障害に似ている。今後のさらなる研究は、ヒトにおける摂食障害のメカニズムの解明に繋がるだろう。
そこで本研究では、以前に行った実験手続き (Ishihara and Aoyama 2018) に基づき、活動性拒食症ラットの孤束核にナロキソン(オピオイド拮抗薬)を直接投与することで、オピオイドの摂食調整が経路①に関わっているかどうかを調べた。その結果、活動性拒食症ラットの摂食量は、増加しなかった。よって、活動性拒食症ラットのオピオイドによる摂食調整は、少なくとも経路①の孤束核には関わっていないことが分かった。今後は、オピオイドの摂食調整が、同じ経路①に関わっているのであれば、その先のPBN、また経路②の視床下部に関わっているかどうかを検証する必要がある。
活動性拒食症は、その発生条件から、特にアスリートにおける摂食障害に似ている。今後のさらなる研究は、ヒトにおける摂食障害のメカニズムの解明に繋がるだろう。

活動性拒食症は、食事制限と運動によって生じる摂食障害モデルである。このモデルのラットは運動しているのにもかかわらず、食事制限のみ行ったラットと比べて、早く満腹になることが知られているが(Aoyama 2012)、その脳内メカニズムは不明であった。一方、内臓からの満腹情報は、主に2つの経路で脳内に到達することがわかっている。1つは①内臓からの分泌物や刺激が迷走神経に受信されて孤束核に届き、各脳部位を経て視床下部に届く経路であり、もう1つは②血中から視床下部に分泌物や栄養素が直接届く経路である。
そこで本研究では、以前に行った実験手続き (Ishihara and Aoyama 2018) に基づき、活動性拒食症ラットの孤束核にナロキソン(オピオイド拮抗薬)を直接投与することで、オピオイドの摂食調整が経路①に関わっているかどうかを調べた。その結果、活動性拒食症ラットの摂食量は、増加しなかった。よって、活動性拒食症ラットのオピオイドによる摂食調整は、少なくとも経路①の孤束核には関わっていないことが分かった。今後は、オピオイドの摂食調整が、同じ経路①に関わっているのであれば、その先のPBN、また経路②の視床下部に関わっているかどうかを検証する必要がある。
活動性拒食症は、その発生条件から、特にアスリートにおける摂食障害に似ている。今後のさらなる研究は、ヒトにおける摂食障害のメカニズムの解明に繋がるだろう。
そこで本研究では、以前に行った実験手続き (Ishihara and Aoyama 2018) に基づき、活動性拒食症ラットの孤束核にナロキソン(オピオイド拮抗薬)を直接投与することで、オピオイドの摂食調整が経路①に関わっているかどうかを調べた。その結果、活動性拒食症ラットの摂食量は、増加しなかった。よって、活動性拒食症ラットのオピオイドによる摂食調整は、少なくとも経路①の孤束核には関わっていないことが分かった。今後は、オピオイドの摂食調整が、同じ経路①に関わっているのであれば、その先のPBN、また経路②の視床下部に関わっているかどうかを検証する必要がある。
活動性拒食症は、その発生条件から、特にアスリートにおける摂食障害に似ている。今後のさらなる研究は、ヒトにおける摂食障害のメカニズムの解明に繋がるだろう。